日本で一番古い天神様「防府天満宮」

ホテル喜良久のある山口市は、山口県のほぼ中央に位置します。
そこから国道262号線で瀬戸内海方面に向かうと、防府市に入ります。
防府市は古くから国府として栄え、瀬戸内海に面していることから交通の要衝としても発展しました。
その防府市には防府天満宮があります。
防府天満宮で祀られているのは、いうまでもなく菅原道真公です。
大変優秀な人物であったとのことで、没後1100年以上たった今でも「学問の神」・「詩文の神」・「書道の神」・「芸能の神」として多くの人から慕われ続けています。

さて、そんな防府天満宮ですが、その謂れから、日本で一番古い天満宮だといわれています。
道真公は無実の罪で左遷され、九州に西下の途中に防府に立ち寄られました。帝のおられる京都とは、まだ地続きの松崎(防府)の地で「無実の知らせ」が届くのを待っていたいと願われたそうです。
大宰府で道真公が悲運のうちに生涯を終えられたその日に、防府市の勝間の浦にご神光が現れ酒垂山には瑞雲がたなびいたことで、道真公の御霊が防府の地にお戻りになったと悟った人々は、翌年に「松崎の社」を建立しました。
このお社が日本で最初に創建された天神様であり、今日の防府天満宮となっています。

冬を迎え本格的に受験シーズンとなり、受験を控えた参拝者が増える頃になりましたが、コロナ禍の今は「合格祈願」の絵馬を送付して奉納される方が多くなっているようです。
境内の絵馬奉納所にずらりと並んだ絵馬からは、人事を尽くして天命を待つその気持ちがこちらにもひしひしと伝わってまいります。
どうぞ、道真公のご加護が、皆さんに降り注ぎますように。