山口県萩市には笠山という、直径30m・深さ30mの小噴火口を持つ、標高112mの火山があります。
世界最小の火山「笠山」は、見どころ満載の観光スポットです。
ふもとにある明神池は、池を囲う溶岩の隙間から海水が入り込み、海水魚たちが池の中を泳ぎ回っています。池の中をイシダイやボラが泳いでいるのですから、ちょっとおもしろい光景です。
明神池湖畔には「天然のクーラー」風穴があります。
笠山は多孔質の岩石で造形されており、そこから冷たい空気が流れ出ており、夏でも15℃くらいの冷気が漂っています。
笠山では、野生での絶滅の危険性が最も高い絶滅危惧ⅠΑ類に分類されるコウライタチバナが自生しており、国指定の天然記念物となっています。日本で自生しているのは、ここだけです。
そして、笠山北端の虎ヶ崎の椿群生林では、まもなくツバキの花が見ごろを迎えます。
約10haの敷地に約25,000本のヤブツバキが色鮮やかに咲き乱れ、例年2月~3月下旬に椿まつりが開催されます。樹々に咲きほこるツバキの花と、地面を覆う木から落ちたツバキの花で、視界が紅く染まっていきます。
椿の落花は首がボトッと落ちるように見えるので武士が嫌ったといわれていますが、むしろ潔いと好んで愛でる武士もいたとか。
維新の士がたくさん生まれた萩ですが、ツバキは萩市の花と制定されています。
笠山は一年中楽しめるスポットですが、ツバキが咲くのは寒いこの時期だけ。
この季節ならではの光景を楽しみに、あたたかくしてお出かけくださいませ。
萩市観光協会・椿まつり
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