早苗月到来

五月も半ばとなりましたが、日一日と初夏の風を感じる今日この頃ですね。
新型コロナウィルス感染拡大防止のため、今年のゴールデンウィークはかつてないほど静かな連休となりました。
山口県内各地も自粛の要請に基づいた生活が粛々と続いています。

そんな中で今年も田植えのシーズンがやってきました。
水田を吹き渡る風は爽やかに感じられますが、それは気のせいではなく実際に田んぼの水が蒸発したり熱を蓄えることによって自然に気温調整されているので心地よいのだそうです。
大雨時の洪水防止や地下水貯蔵、光合成による酸素生成、オタマジャクシなどの生物の育成など、田んぼにはお米を作る以外にもたくさんの役割があります。
山口県は耕地面積の中でも水田面積が8割をしめるという米どころです。
山口県が緑豊かな地であることにも、田んぼが一役買っているのかもしれません。

山口県長門市には、日本の棚田百選に選ばれた「東後畑棚田」(ひがしうしろばたたなだ)があります。
日本海に沈む夕日に照らされ、水面が茜色に輝く棚田。
陽が沈み群青色の空が映る水田と、遠くに灯るイカ釣り船の漁火とのコントラスト。
刻々と姿を変えるこの時期の棚田の美しさは一見の価値があります。

早く皆様が安心して日本各地を移動できる世の中に戻りますように。
たくさんの皆様にご来県いただき、山口県の美しい風物詩をご堪能いただけますように。
皆様にお会いできる日を楽しみにしております。