デジタル映像「国宝・四季山水図」と、瑠璃光寺五重塔の特別拝観

ビジネスホテル喜良久のある山口市の山口県立美術館は、山口県にゆかりのある作家の作品を多数所蔵しており、雪舟や狩野派の絵画もコレクションしています。
雪舟は、室町時代の禅僧で画家・作庭家で、守護大名大内氏の庇護により後半生を山口で過ごしました。水墨画の最高峰といわれる「四季山水図」も山口で完成させました。
山口県立美術館では現在、企画展「将軍家の襖絵/雪舟と狩野派」が開催中です。開催期間が10月16日までで、残念ながら間もなく終了となりますが、「パノラマ山水長巻 デジタル映像による国宝・四季山水図」は12月11日までご覧いただけます。
小僧時代に涙で描いた鼠が生きているようにみえたという逸話を持つ、画聖雪舟筆の国宝「四季山水図」が7.5倍に拡大され、展示室の三方の壁面いっぱいに投影されており、拡大されたからこそ伝わる雪舟の細やかな筆致にあらためて感動します。いつのまにか自分自身が絵巻の世界に紛れ込んだような、そんな不思議な心持ちになる迫力のある映像を、この機会にぜひご覧くださいませ。

また、現在、国宝瑠璃光寺五重塔では、特別拝観が行われています。
大内氏が建立し、 室町文化の香りを今に伝える日本の三名塔のひとつ瑠璃光寺五重塔は、普段はその戸を固く閉じたままで塔内をうかがい知ることができませんが、11月27日までの土日祝日に限り、1階の格子戸が開かれ、須弥壇に鎮座された阿弥陀如来像や大内義弘公座像を鑑賞することができます。観光ボランティアのガイドもあり、五重塔の由来や当時の状況などを楽しく知ることができます。
いつもは遠目に眺めることしかできない国宝瑠璃光寺五重塔の柵内に入り、近くから眺めることができるというスペシャルな特別拝観。こちらもこの機会にいかがでしょうか。