夭折の天才詩人

chuya詩人・中原中也が山口市湯田温泉の出身であることをご存知でしょうか?

 

中也は30歳という若さで亡くなるまでに350篇を超える詩を残し、詩集『山羊の歌』『在りし日の歌』を出版しています。
また心酔したアルチュール・ランボーの詩を訳した『ランボオ詩集』を出版するなど、翻訳家としても才能を発揮しています。

現在でもランボーの研究に、中也の邦訳は欠かせないものとなっています。

生前は評価を得ることがないままでしたが、現在では抒情詩人として揺るぎない地位を得ています。

そんな中也の生家の跡地には、現在「中原中也記念館」が建てられています。

恋に一途な中也、無頼な中也、家族を愛する中也・・・
様々な中也の姿に出会える「中原中也記念館」。
その建物は「公共建築百選」に選定され、地域に根ざした建築物となっています。

当ホテル「湯田温泉ビジネスホテル喜良久」は「中原中也記念館」まで徒歩5分の位置にあり、ご宿泊の際には是非いちど「中原中也記念館」に足を運ばれてみてはいかがでしょうか。
また、机の引き出しには中也の詩集が入っておりますので、お部屋でも中也の詩をお楽しみいただけます。

最後に中也がふるさと山口を詠んだ詩をご紹介します。

「帰 郷」

柱も庭も乾いてゐる
今日は好い天気だ
縁の下では蜘蛛の巣が
心細さうに揺れてゐる

山では枯木も息を吐く
あゝ今日は好い天気だ
路傍の草影が
あどけない愁みをする

これが私の故里だ
さやかに風も吹いてゐる
心置なく泣かれよと
年増婦の低い声もする

あゝ おまへはなにをして来たのだと……
吹き来る風が私に云ふ